第1回ツーリング日記 北海道編① ~アイヌの金塊を探して~
- Chip Jacky
- 2020年6月9日
- 読了時間: 7分
時は2019年初頭、高橋が神妙な面持ちでとある話を持ってきた。額には汗がにじみ、片手にはハイボール。居酒屋一休新宿本店の片隅でこの話は始まったのであった(大嘘)。
「白石さん、北海道にはアイヌ民族が残した砂金が大量に隠されているらしいですよ!」
「いきなりすぎない?その砂金って北海道のどこにあるのよ」
「いや、どこにあるのかはわからないですけど、かなりの量らしいです」
「わかんねぇのかよ!北海道って結構広いぞ、どこで知ったんだよそんな情報」

←居酒屋一休で飲む人(酒が強いほう)

居酒屋一休で飲む人(酒が弱いほう)→
すると、高橋はおもむろに1冊の本を取り出した。そこには、北海道で隠された財宝を探す日本軍兵士とアイヌの少女が漫画で描かれていた。高橋はどうやらここから情報を手に入れたらしい。確かに、少し読み進めてみるとリアルかつ引き込まれる展開で、手に汗を握る。この本が何かの手掛かりになるかもしれない。クズのような生活(毎日一休で飲んで家に帰るよ)を送っている俺たちも一発逆転できるかもしれない。そう考えた俺たちは本格的に北海道進出の計画を立てるのであった。。。
時は2019年5月。世間は新たな元号の発表で浮かれている。チャンス。この国民全員が浮足立つタイミングで砂金を独り占めしよう!俺たちは北海道で砂金を探すにはバイクのような小回りが利き、スピードの出せる乗り物がよいだろうと考え、まずは苫小牧までフェリーの連絡船がある「茨城県 大洗港」へと足を進めるのであった。
大洗は港町であり、海の幸が豊富でおいしい他、磯前神社という海のそばにある神社では、写真のような鳥居がありツーリングをするライダーたちの聖地になっているらしい。俺たちは普通に行かなかった。もっと別のものに気を取られていたからね。

また、最近だとガールズアンドパンツァーとかいう狂信的なファンが多い戦車アニメの舞台になっていることから、毎年冬に行われる「大洗あんこう祭り」には数万人の人間が集まるらしいよ。当日ではオタクがあんこう鍋に行列を作り舌鼓を打ち、声優や蝶野正洋のステージに狂喜乱舞するらしいよ。オタクの行動力って怖いね、しかし。

大洗港からは「さんふらわあ号」というフェリーが苫小牧港まで出ており、夕方便と深夜便の2回を1日で運航しているのだ。俺たちが乗るのは夕方便であり、夜の8時ころに出発し、次の日の昼1時ころに苫小牧に到着するスケジュールである。俺たちはまず受付をすますためにフェリーの受付に向かった。写真を見てほしいがこの時点で雨がちらついており、もしかしたら北海道もヤベーんじゃねぇかと肝を冷やしたよ。
初めてのフェリー乗船なのでちょっと不安だったが、バイクに貼るシールや注意事項、チケットなどをもらって準備はできたみたいなので乗船まで大洗の街をぶらつくことにした。実は乗船は出向の1時間以上前から始まるし、受付はさらに前の夕方から始まるしでスケジュールにバラつきがあったんだよね。ただ、だからと言ってゆっくり来てはいけない。確か○時までに受付を済ませていないと予約をしていても乗せてもらえないらしいし、当日の受付は結構な列になるから気を付けよう!
そんなわけで大洗をぶらつくことになったわけですが、まずは腹ごしらえ。大洗は先述の通り港町で海鮮が豊富なので、とりあえずどこでもいいから海鮮食おうぜ!てなわけでフェリーポート近くの謎の店で謎の海鮮メシを食らうことにしたのよ。

超うまそうじゃない?今記事書きながら腹が減ってきました。店の中も結構にぎわっていたから有名店なのか?俺は海鮮好きなので、白米、味噌汁、刺身、漬物、こいつらを「アベンジャーズ」と呼んでいるよ。

メシ屋にあったガルパン関連のサイン。アニメに詳しくないので誰のサインかはわからなかったが、とにかくいろんな人が来ているということはわかったぞ!メシもうまかったし言うことなし。関係ないけど大洗は態度の悪いツーリングのおっさんたちより、金を落とすしおとなしめなオタクのお兄ちゃんたちのほうが歓迎しているという噂を聞いたことがあるよ。バイクは乗っているけどおっさんじゃないし、ビートクラブだけどアニメは詳しくない俺はどのカテゴリーに入るんだ?
さて、そろそろ、俺たちがなぜ磯前神社に行かなかったかというミステリーを知りたくて仕方がなくなっている人もいるんじゃないかな?10割方そうだろうね。実は、みんなに言ってなかったことがあります。大洗にはディズニーランドに並ぶテーマパークがフェリーポートの真横にあるんです。その名も「かねふくめんたいパーク」。説明しよう!かねふくめんたいパークとは、

これです。かねふくという明太子メーカーの工場と直売所が一緒になっているテーマパークであり、なかにはイートインもあるし工場見学をすることもできるのです!明太子最高!明太子最高!明太子最高!

ゴールデンウィークだったからかわからないけど、中はめっちゃ混んでたんだよ!観光バスでどんどんツアー客らしきやつらが入って来るし、本当にテーマパークのような激混み具合。本当はイートインで名物「めんたいソフト」を食べたかったんだけどめっちゃ並んでたし俺そもそもお腹弱いし別に怖いわけじゃないし別にそもそもそんなに食べたくなかったし....(敵前逃亡)
めんたいパークで夜のおつまみを購入した勝者(俺たち)は完全にその日の優勝を確信し、意気揚々とフェリーポートで入場を待つのであった。

でっか!!!ヴォエ!!!!(巨象恐怖症による吐き気)
そんなことはないが、本当にでかい。なんか北海道から運んだ荷物を、待機しているトラックが運び出している。なるほど、俺たちが乗る前に荷物や乗客の積み下ろし作業があるから乗船まで時間がかかるのね~

右上をご覧ください!雀鬼で有名な俺たちは乗船できないみたいです!助けてー!しかし、乗船条件が多いことから過去にいろんなトラブルがあったんだろうな~って思いました。まる。
俺たちが乗るゴーイングメリー号と乗船条件を確認し、太平洋という名のグランドラインに漕ぎ出す機運が高まってきたところでフェリーポートのほうを振り返ると、バイクのおっさんたちが駐車場で乗船準備をしている。んにゃぴ、よくわかんないので日本人らしく周りに合わせて動くことにしました。どうも雰囲気から察するに乗船時は車ではなくバイクから先に乗るらしい。誘導員の指示に従いみんなで船のそばにバイクを停車させ、乗船を待つ。ここで面白いのがみんなご自慢のバイクで来てるため、待ち時間になぜかかっこつけている。フェリーと港とバイクと俺、ってな感じで「俺、こういうの手馴れてますから」という雰囲気を醸し出すんだけど、みんなでっかいバイクに乗ってるから支えられずに倒している奴らが数人いた。バイクを停車させるときはしっかり足に力を入れるか、エンジンを切ってスタンドを立てようね!


乗りました(迫真)。緑のハチみたいなのが俺ので横のシブい単眼が高橋のね!ここに1人ずつ誘導されて停めるんだけど、フェリーに乗り込むなんて初めてだし緊張した~、実際倒しちゃっているひともいたしね。流石北海道はバイクの聖地なだけあって、かなりのライダーが乗船してきましたわよ。

こいつを見てくれ。ヴァルハラ(かねふくめんたいパーク)で手に入れた神の雫(イカ明太子とデカ明太子)を肴に乗船直後から酒盛りを始めるアホ2人です。この後ビールを追加してご満悦、2人でまだ見ぬ大地に思いをはせていたらあっという間に明太子もなくなってしまった。そろそろ仙台のあたりかな~なんて思って窓から外を見るとびっくり!大洗港から出港してないでやんの!!!
こうして酔いに酔った俺と高橋をさらに並みで酔わせてから余裕しゃくしゃくでさんふらわあ号は出港することになるのであった。(実は船は走っている時より港につながっている時のほうが揺れるし吐ける。昔青ヶ島に行ったときは死ぬかと思った。いや、まいったね。)

俺たちの乗り込んだ部屋はこんな感じ。さんふらわあ号には大きく分けて3つの部屋タイプがあり、一番上がホテルの部屋のような個室タイプ、2番目がこんな感じのカプセルホテルタイプ、一番安いのが雑魚寝でカーテンにより区切りのあるタイプ。テレビもついているし、コンセントもあるし、結構快適だったよ。高橋もご満悦です。
船の内観に関してはインスタグラムに動画でまとめてあるからチェケラしてくれや。大体の感じは客室、食堂、浴場、デッキ、ちっちぇドッグラン、広場(ここでマジックショーが開かれる)、みたいな感じかな。俺は行きのフェリーは酔いに酔っていたので明太子食った後は風呂に直行し、お湯につかったんだけど海がしけ気味だったせいでお湯も海みたいになってて草。いや草生えねぇよ。おろしてくれないかな~って本気で思ったし余裕顔の高橋が憎かったです。
長くなりそうだからいったん切って、あともう1回くらいにしようかな~と思います。
Comments